本稿では,1990年代後半から心理-社会的な問題として注目されるようになった「ひきこもり」という現象について,心理学的側面と社会学的側面のそれぞれを概観し,それらを総合的に理解する枠組みを提示することを目的とした。 心理学的側面については,自己愛パーソナリティやシゾイドパーソナリティとの関連が指摘されてきたが,近年では発達障害との関係も注目されている。これらに共通する特徴は,「自己の脆弱性」と「過度の自己コントロール」である。また,この現象の社会学的側面としては,日本における思春期の親密性の質的変化,巧妙な社会的排除のメカニズム,就労構造の変化などが挙げられる。 本稿では,Young, J.(1999)の「排除型社会」の理論を参考に,心理学的側面と社会学的側面を包括的に理解する枠組みを提示した。The phenomenon known as“hikikomori”began to garner attention as a psycho-social issue starting in the late 1990s. The objective of this paper was to outline the respective psychological and sociological aspects of“hikikomori”, and to present a framework for comprehensively understanding those aspects. On the psychological side, connections have been made with narcissistic and schizoid personalit...
20世紀末今日、地球は病み、人類はもとより、多くの生態系に歪みが生じ、この時代に青春をむかえる青年の心は、さながら、「アザゼルの山羊」の如くに、荒野を彷徨する孤独な山羊を思わせる。5年前の調査と今回の...
近年青年の「恋愛離れ」が指摘されている一方で、青年の生活満足度は高くなっている。この現象に関して、古市(2011)は、社会的閉塞感から将来に明るい展望が持てないために、「今、ここ」の幸せに満足している...
「たけくらべ」をめぐる論争をたどりながら明らかになったのは、美登利の変貌の原因を初潮とする見解の背後に、性的な「成熟」によって(子ども)/ (大人)を分割する近代的パラダイムがひそんでいるということで...
心理的居場所とは「心の拠り所となる関係性, および, 安心感があり, ありのままの自分を受容される場」(則定, 2008)である。本研究では, 青年期を対象に発達に伴いどのような心理的居場所を持ってき...
高校において表面的な関わりをし、深く思考しない、自分の感情を理解し表出することができない生徒が増えてきているように感じる。また、いくつかの調査から、青少年が幸せと感じる割合は年々増えているが、一方で自...
対人恐怖的心性者は被害妄想的認知をする傾向があり,対人関係上の調整においても防衛的に振る舞う偏りが認められる。対人恐怖の亜型にふれ合い恐怖があり,正常者の中にもふれ合い恐怖的心性を示すものがいる。この...
宮沢賢治は、日本を代表する詩人・童話作家である。なおかつ科学者、宗教家、そして行動実践者の側面をもっている。本論文では、賢治理解の枠組みを提示し、宮沢賢治についてこれまで報告された心理学研究について概...
2006年度~2008年度科学研究費補助金(若手研究(B))研究成果報告書研究概要:小中高生の不眠症の有病率とその心理社会的要因を明らかにするため、小学生1,000 名、中学生1,500 名、高校生1...
本研究は、古典文学に表出される住まいに関する心性(ここでは住居感覚をさす)の歴史的な展開を解明しようとするものである。本稿では院政期の女房日記である『讃岐典侍日記』(上巻)をテクストに、天皇を看取ると...
現代青年の「インタラクティブ・ツール」と生活意識の関連を検討するために,大学と専門学校の学生で女性384人に対して質問紙調査を実施した。その結果,第1に,ポケベルや携帯電話は,電車内や友人との会話中が...
Статтю присвячено теоретичному аналізу явища психологічної культури особистості в аспекті її впливу ...
本研究の目的は,青森県の中学校に適した心理的支援の在り方を探索するための基礎資料として,青森県内の中 学校に対する心理的支援の実態(認知度,経験),および,それに対するニーズ(必要性認知)を調査する...
本研究は、公立小学校1年生から6年生の全学年を対象に、ソーシャルスキルを育むサイコ・エデュケーションとしてのVLF(Voices of Love and Freedom)思いやり育成プログラムを実践し...
本稿は、国語教育に言語生活概念を定位させるために、「社会意識の発達」に着目した西尾実の言語生活論の内実に迫ろうとするものである。西尾は、「言語生活」の視座から言語を機能的なものとして捉え、その場合の言...
[要約] 本稿は青年期における悩み体験について、ストレス反応、解離性体験および自傷行為との関連に着目し、大学生を対象とした調査により分析・考察することを目的とするものである。大学生207名を対象に質問...
20世紀末今日、地球は病み、人類はもとより、多くの生態系に歪みが生じ、この時代に青春をむかえる青年の心は、さながら、「アザゼルの山羊」の如くに、荒野を彷徨する孤独な山羊を思わせる。5年前の調査と今回の...
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「たけくらべ」をめぐる論争をたどりながら明らかになったのは、美登利の変貌の原因を初潮とする見解の背後に、性的な「成熟」によって(子ども)/ (大人)を分割する近代的パラダイムがひそんでいるということで...
心理的居場所とは「心の拠り所となる関係性, および, 安心感があり, ありのままの自分を受容される場」(則定, 2008)である。本研究では, 青年期を対象に発達に伴いどのような心理的居場所を持ってき...
高校において表面的な関わりをし、深く思考しない、自分の感情を理解し表出することができない生徒が増えてきているように感じる。また、いくつかの調査から、青少年が幸せと感じる割合は年々増えているが、一方で自...
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近年青年の「恋愛離れ」が指摘されている一方で、青年の生活満足度は高くなっている。この現象に関して、古市(2011)は、社会的閉塞感から将来に明るい展望が持てないために、「今、ここ」の幸せに満足している...
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